静岡県 社労士法人(社会保険労務士)

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労務トピックス

12春闘:賃上げより雇用 一時金前年割れ、労使歩み寄り

   14日に山場を迎える春闘の労使交渉に、東日本大震災と円高が大きな影響を与えています。
 自動車や電機など大企業の経営側が14日に一斉回答した12年春闘は、最大の焦点だった定期昇給(定昇)を大半の大企業が維持する一方で、一時金(ボーナス)は労働側の要求を下回って前年割れが目立ちました。東日本大震災の影響や、厳しい円高などで生き残りをかける大企業の労使が、賃上げより雇用を優先し歩み寄った結果と言えます。被災地では雇用確保すら難しい地域もあるほか、中小企業の春闘はこれからが本番で、雇用や賃金をめぐる攻防は続きます。
 実質的に震災後初めてとなった今春闘。タイの洪水や欧州債務危機を背景に業績が悪化した企業は少なくなく、急激な円高は輸出採算を悪化させました。生産拠点が海外に移転すれば、国内雇用がおぼつかなくなります。製造業の労組は「本音では賃上げより雇用維持を望んでいる。連合が総額人件費の1%上乗せを目標に掲げても、実現困難なため、要求しない組合もあった」。
 経団連は今春闘で8年ぶりに定昇凍結の可能性に言及しましたが、14日の集中回答では、トヨタ自動車やパナソニックなど大手の大半は例年通り定昇を維持しました。サラリーマンの生活設計は定昇が前提であり「社員のやる気を上げる狙いがある」(企業幹部)ためです。日産の高橋雄介執行役員は記者会見で「震災や節電対応などの困難を乗り越えた従業員に報いたかった。日本の仕事、従業員の雇用と生活を守るのも会社の重要な責任」と語りました。
 上場企業にとっては「定昇凍結に踏み切ると、投資家に体力不足を見越されて株価が下がるため、簡単には手をつけられない」(財界関係者)という事情もあります。
 それだけに定昇凍結の協議を呼びかけたシャープの判断は、円高や震災などが輸出企業に与えた影響の深刻さを裏付けました。
 一方、春闘のもう一つの目玉である一時金。トヨタとホンダが満額回答でしたが、もともと両労組とも要求が前年実績を下回っていました。日立製作所など多くの企業で満額割れが目立ち、マツダは一時金が過去最低の水準となりました。経営側は定昇を維持した分、総額人件費を一時金で調整する必要もあります。

 

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