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労務トピックス

年金減額遅れ2013年10月から 「もらいすぎ」9.6兆円に

過去の特例措置で、高齢者が本来よりも高い公的年金を受け取っている年金を2013年10月から段階的に解消することが決まりました。年金減額を盛り込んだ改正国民年金法が11月16日、成立しました。減額の開始は当初の政府案から1年遅れ、年金の過払いは累計で約9.6兆円にのぼる見通しです。政治が高齢者優遇を続けた結果、現役世代に負担を押し付けた結果になりました。
現在の公的年金の支給水準は本来より2.5%高い年金が支払われています。減額は3段階で実施し、2013年10月分から1%、14年4月分から1%、さらに15年4月分から0.5%下げて解消します。
年金は物価が上がれば年金額を上げ、物価が下がれば下げるのが本来のルールです。もらいすぎ年金は2000~2002年度に物価が下落していたにもかかわらず、年金額を据え置いたことで生じました。当時の自公政権が高齢者優遇の政策として決定し、民主党を含む全会一致で決まったものです。
年金財政への影響は深刻です。2000年度から2011年度までの累計の過払い給付は約7兆円。税負担では1.7兆円規模となります。今年度から、もらいすぎを解消する2015年4月までにさらに約2.6兆円の過払いが発生し、累計9.6兆円に膨らむ予定です。
過払い解消が遅れたのは政治家の選挙対策が理由です。年金減額は高齢者の反発を招き、選挙結果に響くとの心理があるといいます。政府が今春に提出した法案では2012年10月から年金減額を始める内容だったが、通常国会では成立せず、臨時国会で焦点になったのは開始時期です。2013年4月分からと2013年10月分からの案が浮上したが、結局は参院選後の2013年10月からとなりました。
もらいすぎの解消は2015年4月と2009年時点の想定から4年も遅れる。マクロ経済スライドの発動はもらいすぎの解消と物価上昇が条件で、今後少なくとも4年間は発動できません。仮にデフレがその後も続けば、マクロ経済スライドは発動できなくなってしまいます。月内に設置される見通しの社会保障制度改革国民会議では「デフレ下でもマクロ経済スライドが発動できる仕組みの検討が必要だ」という声も上がっています。

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